<韓国:医療>「外傷性認知症」の原因が明らかに
慶尚(キョンサン)大学応用生命科学部のキム・ミョンオク教授の研究チームは、頭部に外部から物理的に衝撃を受けた患者の認知能力と記憶力が低下する原因を明らかにしました。
研究チームは、外傷性認知症の診断を受けた患者の60%がアルツハイマー性認知症と似た症状を示す点に注目しました。
アルツハイマー性認知症にかかると、細胞が死滅し、認知機能を低下させる成分が生成され、神経線維の結び付きに異常が生じます。
研究チームは、頭蓋骨に物理的な衝撃を加え外傷性認知症を発症したマウスから、通常のマウスよりも「c-Junリン酸化酵素(JNK)」が多く活性化していることを発見しました。JNKは細胞の増殖と遺伝子の発現を調節する酵素です。
研究チームは、JNKが活性化しないよう抑制すると、外傷性認知症の症状が抑制されることを確認しました。
キム教授は「今回の研究は、外傷性痴呆がアルツハイマー性認知症につながることを防止、または、速度を遅らせる新たな治療薬の開発に応用することができる」と述べています。
今回の研究成果は「Cerebral Cortex」2017年7月10日号に掲載されました。
(出所:韓国・東亜日報、2017年7月13日付け内容)
(参考:wikipedia)
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