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水田尊久

Author:水田尊久
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2000年渡韓、2012年末までサムスンに勤務、約四半世紀のエンジニア生活の後、2013年に韓国で法人を設立し独立。技術コンサルティングを中心に、韓国進出支援、市場調査など、韓国を中心に活動しています。

<韓国:生命科学>脳のタンパク質に付着する糖と認知機能の関係

韓国の研究チームによって、認知機能の低下が、脳のタンパク質に付着する糖の量と関連がある事が明らかになりました。


韓国科学技術研究院(KIST)のイム・ヘウォン博士と蔚山(ウルサン)科学技術院(UNIST)のソ・パンギル教授の共同研究チームは、脳のタンパク質に糖分子「O‐GlcNAc」が過度に付着すると認知機能が低下する事を、マウスを使った実験で確認しました。

タンパク質にO‐GlcNAcが付着する過程を「O-GlcNAcグルコシル化」(O-GlcNAc glycosylation)と言います。

研究者は、脳の蛋白質のO-GlcNAcグルコシル化が、他のマウスに比べ、2倍ほど多く起きた突然変異マウスの行動を観察したところ、道順を探す手順など、新たな情報を学習するのに長い時間がかかり、学習した情報の正確性も低下していました。

また、新たな情報を学習するときは、脳の海馬の中の神経細胞の接続強度が変わらなければなりませんが、突然変異マウスの場合、このプロセスが起こらないことが確認されました。

今までO-GlcNAcグルコシル化は、細胞分裂と増殖などに重要な役割を果たす事が知られていましたが、今回の研究によって、学習能力とも密接な関係があることが、明らかになりました。

研究チームは、「O-GlcNAcグルコシル化は、体内のブドウ糖濃度に応じて敏感に調節されるため、栄養状態が認知機能に影響を与える可能性があることを示唆している」と説明しています。

イム・ヘウォン博士は、「認知症のような退行性脳疾患だけでなく、老化・糖尿病でよく発生する異常な『タンパク質の糖化』が、認知機能の低下と関係があるのか、さらなる研究によって、綿密に観察する必要がある」と述べています。

今回の研究成果は「Scientific Reports」2017年4月3日号に掲載されました。
(出所:韓国・聯合ニュース、2017年4月6日付け内容)
(参考:wikipedia)
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