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水田尊久

Author:水田尊久
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2000年渡韓、2012年末までサムスンに勤務、約四半世紀のエンジニア生活の後、2013年に韓国で法人を設立し独立。技術コンサルティングを中心に、韓国進出支援、市場調査など、韓国を中心に活動しています。

<韓国:物理>「ワインの涙」の秘密が明らかに

韓国の研究チームが「ワインの涙」の秘密を明らかにしました。


KAIST(韓国科学技術院)機械工学部のキム・ヒョンス教授の研究チームが、「ワインの涙」(*1)としても知られるマランゴニ効果を定量化し、関連実験の結果を予測する理論モデルを開発した事を明らかにしました。

マランゴニ効果は表面張力が異なる2つの液体が触れたとき、液体が界面に沿って移動する現象です。「ワインの涙」が代表的で、アルコールと水の局所的な表面張力の差がマランゴニ効果を生み出します。水の表面張力は、アルコールよりも3倍程大きく、しばらく混らずに界面に沿って流れます。これを「マランゴニ流動」と呼びます。

マランゴニ効果・マランゴニ流動現象の定量化は、界面活性剤を用いた体内薬物送達の研究に活用することができます。

薬物送達には、界面活性剤によって伝達効率を向上させる方法を用いますが、既存の界面活性剤は体内に蓄積され人体に悪影響を与えます。一方、アルコールのような物質を界面活性剤として使用すると、多くの副作用を防止することができます。

研究チームは、流動場を可視化する手法を用いて、マランゴニ効果を定量化しました。流動場の可視化は、粒子を水のような液体に浮かべ、移動を追跡したり液体の密度差の変化を把握する技術です。これにより、アルコールと水との間に発生する複雑な物理化学的現象を解明しました。

研究チームは、定量化した情報を基に、関連実験の結果を予測する理論モデルも開発し、これによって、それぞれの状況に合わせてマランゴニ効果を誘発するアルコールの種類、液体の量を設計することが可能になりました。

キム教授は、「既存の薬物送達のための界面活性剤は、一度吸収されると排出されず、様々な副作用を引き起こす」とし、「新たなマランゴニ効果の定量化と理論モデルは、このような医学的利用だけでなく、様々な産業分野に活用することができる」と述べています。

(*1)ワインの涙:グラスワインの液面近くのガラス内壁に絶え間なく形成されては零れ落ち続ける無色の液滴。
(出所:韓国・電子新聞、2017年8月17日付け内容)
(参考:wikipedia)
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