<韓国:医療>1チップで複数化学反応の分析が可能に
科学技術情報通信部は、浦項(ポハン)工科大学機械工学科のキム・ジュンウォン教授の研究チームが、マイクロ粒子を制御して、化学・バイオ物質の反応分析効率を画期的に向上させることが可能な「マイクロ流体ベースの次世代マイクロアレイプラットフォーム」の源泉技術を開発した事を明らかにしました。
マイクロアレイは、大量のデータ分析を効率的に実行するために数百個以上の微細物質を固体表面に集積させた分析チップの事を指します。
従来は、病気の診断など、化学・バイオ物質の複合反応分析を一つの分析チップで行うと、それぞれの反応を完全に分離できず、反応物質同士が汚染されてしまうため、複数の反応を同時に、かつ正確に分析する事は困難でした。
キム教授の研究チームは、水と油が混ざらないという性質を用いて、分析チップの中に微細膜構造物を設け、1平方ミリメートルの範囲に30個の独立した空間を作りました。
そして、これら複数の空間に様々なマイクロ粒子を必要な数と順序で配置する事によって、粒子間の相互汚染なしに複数の反応を同時に、かつ正確に分析することができるようになりました。
この分析技術は、従来の方法に比べ、反応時間を数倍以上短縮し、試薬の消費量を数十から数百分の1に低減するなどのメリットを有しており、ウイルス検出や病気の診断などに広く活用されることが期待されています。
今回の研究成果は「Advanced Materials」2017年8月18日号に掲載されました。
(出所:韓国・IT Chosun、2017年8月20日付け内容)
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