プロフィール

水田尊久

Author:水田尊久
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2000年渡韓、2012年末までサムスンに勤務、約四半世紀のエンジニア生活の後、2013年に韓国で法人を設立し独立。技術コンサルティングを中心に、韓国進出支援、市場調査など、韓国を中心に活動しています。

<韓国:医療>末期がん患者の免疫細胞機能を回復させるタンパク質発見

韓国の研究チームが、転移性がん患者の免疫細胞機能を回復させるタンパク質を発見しました。


ソウル大学のカン・チャンユル教授の研究チームが「特定のタンパク質(インターロイキン21)」が、転移がん・末期がん患者の減少または消失した体内の免疫細胞(ナチュラルキラー細胞)機能を回復させる事を明らかにしました。

インターロイキン21(IL21)は、体の中に入ってきた細菌やウイルスなどを攻撃するよう、体内の免疫系を刺激するタンパク質です。

がん細胞の表面には、免疫細胞が、がん細胞を除去できるようにする主要組織適合性複合体(MHC)Ⅰがあります。しかし転移がん・末期がん患者の場合、MHCⅠが減少または消失し、体内の免疫細胞であるT細胞が、がん細胞を除去することができなくなります。同時に、他の免疫細胞であるナチュラルキラー細胞は、機能を喪失し、治療には困難があります。

研究チームは、MHCⅠを消失したがん細胞が、初期段階ではナチュラルキラー細胞によって除去されますが、長期的にはナチュラルキラー細胞の機能消失を誘導し、がんが進行/転移することを明らかにしました。また、免疫システムの重要な役割をする事で知られているサイトカイン(身体の防御システムを制御して刺激する信号物質)であるインターロイキン21が、この機能消失したナチュラルキラー細胞を回復させ、がん細胞を除去できるにする事を明らかにしました。

研究チームは、インターロイキン21が転移がん・末期がんの治療に効果があることをマウスだけではなく、がん患者のがん組織から得られた機能の低下したナチュラルキラー細胞の実験からも証明しました。

今回の研究成果は「Nature Communications」2017年6月6日号に掲載されました。
(出所:韓国・ZDNet Korea、2017年6月20日付け内容)
(参考:wikipedia)
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