<韓国:IT>VR技術を用いた認知症発症の可能性診断
漢陽(ハニャン)大学アートアンドテクノロジー学科のリュ・ホギョン教授は、韓国初のVRを利用した、老化と認知症の中間段階となる軽度認知障害の判断技術を開発しました。
研究チームが開発した「仮想日常テスト(VDLT・Virtual Daily Life Test)」は、軽度認知障害の検査精度を高めることが可能な新たな医療プラットフォームになります。
高齢者に不安を与える可能性があるとの判断から、このシステムには、ヘッドマウントディスプレイ(HMD)型のVRシステムではなく、立体メガネを使ったシステムを採用しています。
軽度認知障害は、同年齢の平均に比べて認知機能が後退した状態をいい、主に運動能力が低下する症状を示します。軽度認知障害の場合、認知力低下の速度を遅らせたり、回復させることが可能ですが、認知症にかかるとリハビリをしても認知能力を回復するのは難しくなります。このため、軽度認知障害を早期発見すること重要になります。
研究チームは、「軽度認知障害の患者22人を対象にした試験の結果、既存の調査方式では80%にとどまっていた判別精度が、VDLT検査を併用すると、90%まで向上する事を確認した」と説明しています。
リュ教授は、「複雑な日常を仮想現実の中で具現化し、参加者の動きを分析すると、(認知症が)発症するかどうかの判断が可能」とし、「認知症のほか、運動能力異常を示す肝疾患などの病気の診断にも活用できる」と述べています。
(出所:韓国・東亜日報、2017年9月9日付け内容)
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