<韓国:医療>たんぱく質の機能調節技術の開発
韓国科学技術研究院(KIST)医工学研究所のキム・ソヨン博士の研究チームが、タンパク質の活性を調節することができるDNAナノケージ(cage)を開発しました。
ナノケージは、遺伝物質であるDNAを正四面体の形にしたもので、酸度(pH)によってゲージが開いたり、閉じたりします。
今回、研究チームは、pHが6.8以下のときに開くケージを製作しました。ケージの真ん中にタンパク質を固定しておけば、ケージが開いたときだけ、他の蛋白質と結合することができます。
一方、pHが6.8よりも高いと、ケージが閉じケージの中のタンパク質は、他のタンパク質と作用しません。
研究チームは、実際にpHに微細な変化を与え、ケージの開閉に応じて、タンパク質の活性が効果的に調節されることを確認しました。
研究チームは「今回開発したDNAナノケージは、タンパク質の特性研究に適用することができる」とし、「細胞内伝達体として用いることができ、細胞の動き、周期、幹細胞の運命を精巧に調節するために利用することができるものと期待している」と述べています。
今回の研究成果は「ACS Nano」2017年9月13日号に掲載されました。
(出所:韓国・聯合ニュース、2017年9月13日付け内容)
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