<韓国:先端素材>環境に優しく安価な水素生産用触媒の開発
韓国化学研究院のキム・ヒョンジュ博士の研究チームが、水から水素燃料を得る工程で用いられる安価な触媒技術を開発しました。
電気化学的反応によって、水から水素を得る水素生成反応は、化石燃料に代わる環境に優しい技術として注目を集めていますが、電極触媒として用いられるプラチナの埋蔵量が少なく、高価で、大量生産への問題となっていました。
研究チームは、既存の水素生成反応に使われるプラチナ触媒の代わりに、安価な二硫化モリブデンを利用するため、原子層レベルの厚さの薄膜形成が可能な原子層蒸着技術を利用して、二硫化モリブデン触媒の表面に原子層をコーティングした後に剥がし、表面に欠陥を作りました。
研究チームは「この欠陥が表面に凸凹した曲線を作り水素生成反応の活性を高めることができる」と説明しています。
キム博士は「安価な二硫化モリブデンを、水素生成反応の触媒として活用しようとする研究は多くあったが、効率が低く(実現化が)容易ではなかった」とし、「簡単な表面処理技術を利用して高効率の二硫化モリブデン電極触媒を開発した」と述べています。
今回の研究成果は「Advanced Functional Materials」2017年9月13日号に掲載されました。
(出所:韓国・聯合ニュース、2017年9月27日付け内容)
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