<韓国:薬品>頭頸部ガン治療薬を用いた新治療法
延世大学ガン病院腫瘍内科のチョウ・ビョンチョル教授と抗ガン研究所のユン・ミラン博士の研究チームがマウスを用いた動物実験を通じて頭頸部がんの治療に使われる薬の効果を高める方法を明らかにしました。
現在、抗がん治療剤として「セツキシマブ(Cetuximab)」が唯一使われていますが、治療反応率が10%前後にとどまっています。
チョウ教授は「細胞の生存と増殖に重要な信号伝達システム(PI3K経路)を抑制する薬物が頭頸部がんの治療だけ特別な効果を上げられずにいる」とし、「これらの原因を究明するために、動物実験を進める事になった」と述べています。
研究チームは、実験室で培養した頭頸部ガン細胞と実際の頭頸部ガン患者から得たガン細胞を、実験用のマウスに移植した後、PI3K経路阻害剤の影響を観察しました。
その結果、PI3K経路阻害剤が投入されると、頭頸部ガン細胞の、他の信号伝達システム(IL-6 / ERK)が活性化し、発ガン細胞遺伝子として知られている「Myc遺伝子」が発現する事を確認しました。
チョウ教授は「IL-6 / ERK信号伝達システムの活性化をブロックする事によって、頭頸部ガン化学療法の効果を高めることができるという新たな理論を提示した」と述べています。
今回の研究成果は「Oncogene」に掲載されました。
(出所:韓国・聯合ニュース、2017年9月27日付け内容)
www.takao.asia