<韓国:IT>室内で利用できるGNSS技術の開発
KAIST(韓国科学技術院)のコン・スンヒョン教授の研究チームが衛星航法システム(GNSS)を室内でも使用できる検出技術を開発しました。
GNSSは、衛星から発信される信号を利用して、地上にある物の位置・速度などを測定・提供するシステムで、米国が運営するGPS、ロシアのグローナス(GLONASS)、欧州連合(EU)のガリレオ、中国のコンパス(COMPASS)などが代表的です。
GNSSは、約2万キロ上空から地球全域に信号を送信するため、地上の小さなアンテナが受信する信号は非常に微弱です。特に建物の壁を透過して室内に侵入してくるGNSS信号は、外部で受信する信号強度の1000分の1程度の極微弱信号となります。
既存のアルゴリズムを用いると計算量が膨大になり、信号検出に要する計算時間が急激に増加するため、研究チームは、2万個のドップラー周波数の仮説数を全て検証せず、迂回的に検証する方法によって、室内の極微弱GNSS信号検出時間を画期的に減らすことができる「合成基盤周波数仮説検出技術」(SDHT)を開発しました。
これによって、従来技術に比べ1000分の1に近い計算量と約800倍の速度で信号検出が可能になりました。この結果、建物の中で15秒以内のGNSS測定が実現しました。
今回の研究成果は「IEEE SPM」9月号に掲載されました。
(出所:韓国・聯合ニュース、2017年9月28日付け内容)
(参考:welbo辞書)
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