<韓国:医療>「新生児呼吸窮迫症候群」治療合成新薬の開発
韓国の研究チームが新生児の死亡原因の一つである新生児呼吸窮迫(きゅうはく)症候群(RDS)を低コストで治療することが可能な合成ペプチド新薬の候補物質を開発しました。
RDS治療には従来、牛や豚の肺から抽出したタンパク質製剤を使っていましたが、未熟児の体重1㎏あたり投与する1バイアル(100㎎)の価格が約50万ウォン(約5万円)と高価な事が問題でした。
この問題への対策として、江東(カンドン)慶煕(キョンヒ)大学病院小児青少年科のベ・ジョンオ教授の研究チームが、RDS治療に用いられる肺表面活性物質(肺サーファクタント)を、合成ペプチドを用いて開発しました。
この新薬の候補物質として、従来の動物性タンパク質製剤とは異なり、肺サーファクタントB・Cの特定の部位と似た構造のペプチドを合成してリン脂質を添加しました。
研究チームは、ウサギのモデル実験により、新たに開発した物質が、従来の動物タンパク質製剤と同等の効果を持つ事を確認しています。
ベ教授は「昨年、国内特許が登録された」とし、「食品医薬品安全処研究支援課題として前臨床試験を終えた後、国際特許を出願し、製薬会社と協業して臨床試験を行う計画」と述べています。
(出所:韓国・ソウル経済、2017年10月23日付け内容)
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