<韓国:電気・電子>ナノオーダー断層撮影技術の開発
韓国標準科学研究院のキム・ヨンシク博士の研究チームが多層膜ナノ素子構造の内部を、1ナノメートル以下の精度で測定することが可能な「トモグラフィー(tomography)」(断層撮影)技術を開発しました。
微細構造を観察できる「走査型電子顕微鏡」(SEM)を用いた測定方法が最も直接的かつ信頼性が高いですが、断面を見るためには切断しなければならなど、構造を破損させねばならない問題がありました。
この問題を解決するため、研究チームは人工衛星に搭載される反射ミラーコーティングの品質を測定するために使われる宇宙光学技術を用いた直接非破壊測定技術を開発しました。
これによって、積み重なった物質ごとの光の干渉に差が生じる特性を利用してナノサイズの構造物に損傷を与えることなく、SEMのように厚さだけでなく、形状まで測定することに成功しました。
キム博士は「現在のナノ検査工程を大幅に短縮することができる技術」とし、「国内の測定機器レベルを一段階高め、現在3%未満の国内(測定機器の)市場シェアを高める事に貢献したい」と述べています。
今回の研究成果は「Scientific Reports」10月号オンライン版に掲載されました。
(出所:韓国・聯合ニュース、2017年10月25日付け内容)
www.takao.asia