<韓国:IT>トポロジカル絶縁体を用いたトランジスタで巨視的量子トンネル効果の実装が可能に
光州(クァンジュ)科学技術院(GIST)物理・光科学のト・ヨンジュ教授と韓国科学技術院(KAIST)のキム・ボンス教授の共同研究チームが、トポロジカル絶縁ナノワイヤを用いた超電導トランジスタで巨視的量子トンネル効果を実装することに成功しました。
トポロジカル絶縁体を用いた超電流素子を用いると、位相学的に安定した量子状態を維持できる量子コンピュータの実現が可能になるとみられています。
研究チームは、セレン(Ag2Se)のトポロジカル絶縁ナノワイヤ上に超伝導アルミニウム電極を蒸着してトポロジカル超電導トランジスタを製作しました。
研究チームは、素子に流れる超電導電流の臨界電流付近に現れる超電導電流と定常電流のスイッチング分布を統計的に測定し、絶対温度0.8ケルビン以下で超電導電流の巨視的量子トンネル効果を観察しました。
ト教授は「トポロジカル超電流素子を利用した量子コンピュータという最終目標に一歩近づいた事を意味する」とし、「もう少し技術的な進歩を遂げたら、超電導量子井戸から発生するエネルギー量子化を実験的に観測し、これをゲート電圧を使って人為的に調節することができる」と述べています。
(出所:韓国・ソウル経済、2017年11月8日付け内容)
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