<韓国:先端素材>二酸化炭素をメタンに、燃料変換触媒の開発
KAIST(韓国科学技術院)化学科のソン・ヒョンジュン教授の研究チームが炭酸水に含まれた二酸化炭素を99%の純粋なメタン燃料に変える金属酸化物混成光ナノ触媒を開発しました。
研究チームは、日焼け止めに主に用いられる酸化亜鉛ナノ粒子を合成し、表面に銅酸化物を成長させナノ構造体を作りました。
銅酸化物は光を受けると高エネルギーの電子を生成しますが、この反応が炭酸に溶けた二酸化炭素をメタンに変える役割をします。また、酸化亜鉛も光を受けて電子を生成した後、銅酸化物に伝達する役割を担っており、植物の葉で起こる光合成と同様な原理で反応時間を長く維持させる事が可能となっています。
研究チームは、ナノ化学合成方法を用い触媒粒子の構造を一定にし、高い表面積を維持することにより、従来の触媒よりも二酸化炭素の変換活性化を数百倍に増加させました。
研究チームの関係者は、「水溶液中での反応の実験をしたところ、二酸化炭素から99%の純粋なメタンを得ることができた」とし、「ナノレベルで触媒構造を精密に制御することができれば、光触媒反応効率の向上と原理研究に大きな助けになるだろう」と述べています。
今回の研究成果は「Nature Communications」2017年11月7日号のオンライン版にに掲載されました。
(出所:韓国・聯合ニュース、2017年11月9日付け内容)
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