<韓国:エネルギー>微生物を利用した放射性セシウム除去技術の開発
韓国原子力研究院の研究チームが、自然の微生物を利用した高放射性セシウムの除去技術を開発しました。
研究チームは地中から採取した微生物(硫酸塩還元細菌)の中で放射線に強い種を選別・培養して硫酸イオンと共に放射能汚染水に入れると、生物学的硫化反応を経て、セシウムイオンを固体結晶の「Pautovite(CsFe2S3)」の形にして沈殿させる技術を開発しました。
一般的に、セシウムは化学的に沈殿させることができないと言われており、既存のセシウム除去技術では、吸着剤を用いてセシウムを吸着する方法を主に使用してきました。
しかし、この方式は競合するイオン(カリウムイオンなど)が存在する場合、セシウム除去率が低下し、多量の廃吸着剤が放射性廃棄物としてそのまま残る問題がありました。また、吸着剤は、高価なチタンや有毒物質を原料としており、複雑な化学プロセスを経て製造されるため、生産コストがかかり、環境への二次汚染の原因となる可能性も残っています。
これに対し、自然の微生物を利用したセシウム除去技術は、水中の放射性セシウムを99%以上除去し、悪条件の海水環境でも少なくとも96%以上のセシウムを除去することが可能で、有毒物質のない自然微生物を利用するため、環境に優しいという利点があります。
(出所:韓国・ソウル経済、2017年11月10日付け内容)
(参考:wikipedia、welbo辞書)
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