<韓国:医療>慢性的な痛みを脳が調節する原理が明らかに
韓国の研究チームが、脳が慢性的な痛みを調節する原理を明らかにしました。
韓国脳研究院脳疾患研究部のグ・ジャウク責任研究員と中国の徐州(ジョシュウ)大学医学部の共同研究チームが、中脳辺縁系補償回路システムが、痛みの感覚を調節する新たな原理を究明した事を明らかにしました。
研究チームは、神経性の慢性の痛みを、実験動物を対象に研究した結果、中脳辺縁系システムにあるドーパミン神経細胞と脳の成長タンパク質が痛覚の調節に重要な役割をする事を明らかにしました。
研究チームは実験動物によって神経性の痛みが起こるとき、ドーパミン神経細胞が活性化する事を確認し、光遺伝学技術や薬物を用いて抑制すると痛覚過敏症が減少しました。これはドーパミン神経細胞の活性が慢性的な痛みに重要な影響を与えるということを示唆しています。
また、中脳辺縁系で脳の成長のタンパク質(BDNF)の生成が増加すると、痛みに関連するドーパミン神経細胞が活性化する事を発見しました。実験の結果、中脳辺縁系回路からBDNFタンパク質を除去すると痛みが緩和されている事を示す抗痛覚効果が現れました。
今回の研究成果は「Biological Psychiatry」に掲載されました。
(出所:韓国・ソウル経済、2017年11月13日付け内容)
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