<韓国:IT>玉ねぎを使った圧電素子の開発
浦項(ポハン)工科大学校(POSTECH)の研究チームがセルロース繊維でできたタマネギの皮を利用して人体に無害な圧電素子を開発しました。
圧力を電気エネルギーに変換する圧電素子技術は次世代エネルギー技術として注目されていますが、圧電素子を製造するときに必要となる物質として「PZT」(*1)、「BTO」(シュウ酸バリウムチタニル)のような有害物質が使用される事が問題でした。
研究チームはセルロース繊維の配置に起因する結晶性の圧電効果を利用することができると判断し、セルロース繊維を容易に得ることができるタマネギの皮に注目しました。
実験の結果、タマネギの皮を使用してエネルギーの取得が可能である事を確認しました。研究チームが開発した素子は軽い葉が動く程度の圧力で電気を生産するのに十分な感度を有しており、耐久性・効率も良いことが確認されています。
研究チームのキム・ジンゴン教授は「今回の研究成果は、環境汚染のない自然の原料自体で電力生産できる発電素子を開発した事に大きな意味がある」とし、「今後、ウェアラブル機器などの次世代デバイスのエネルギー供給源の開発基盤となるだろう」と述べています。
(*1)PZT:チタン酸鉛 PbTiO3 とジルコン酸鉛 PbZrO3 の固溶体で、チタン・ジルコン酸鉛 Pb(Zr,Ti)O3 の略称
(出所:韓国・アジア経済、2017年11月15日付け内容)
(参考:コトバンク)
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