<韓国:医療>視神経の血流低下を造影剤なしで診断する技術の開発
緑内障はひどくなると失明にまでつながる眼の疾患です。発症の原因としては眼圧上昇による視神経の圧迫、また視神経の血流低下などが挙げられますが、この中で視神経の血流の低下は、いままで主に静脈に造影剤を投与する「侵襲的検査法」が使用されていました。
これに対して、盆唐(ブンダン)ソウル大学病院眼科のキム・テウ教授らの研究チームは、視神経の血流低下の症状を持つ患者30人に、インドシアニン・グリーン(ICG)血管造影検査(侵襲検査)と、光干渉断層血管造影検査(非侵襲的検査)を実施した結果、 2つの検査で観察された血流の減少領域が一致しました。
研究者によると、光の干渉断層撮影は人体組織の断面画像を得る検査手法で、視神経の血流低下状態をみる既存の検査法とは異なり造影剤を投与する必要がありません。さらに、造影剤への過敏反応・アレルギーなどの副作用を持っている人も光干渉断層撮影を利用すれば、より安全に視神経の血流の低下検査を受けることができるというのが研究者の説明です。
イ教授は「光干渉断層血管造影検査が、従来の侵襲的検査に置き換わる事が可能で、正確な検査であることを世界に先駆けて証明したという点に意味がある」と述べています。
今回の研究結果は「Ophthamology」に掲載されました。
(出所:韓国・聯合ニュース、2017年12月4日付け内容)
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