<韓国:エネルギー>うなぎを模した高電圧エネルギー発生器の開発
西江(ソガン)大学のパク・クジョンヨル教授と全南(チョンナム)大学のチェ・ウンピョ教授の研究チームが電気ウナギの発電原理と構造を模した極小の高電圧エネルギー発生器を開発しました。
最近学界ではイオン濃度差発電方式が注目されていますが、現在のところ陽イオンまたは陰イオン膜を1つだけ使用することができ、出力電圧が非常に低いという問題がありました。
この問題への対策としてい、研究チームは電気ウナギの電気細胞(electrocyte)直列接続構造にヒントを得ました。電気ウナギは電気放電機関(EOD)に電気発生細胞があり、必要に応じて強・弱の電気を発生させます。
研究チームは、濃度差によるイオンの移動を通じて約600Vの電圧を発生させる電気ウナギの発電原理と同様の方法で、陽イオンまたは陰イオンのみを選択的に通過させるイオン交換膜を製作して、一定の間隔で直列に配置し、その間にイオン濃度差を発生させ、1V程度の電圧を発生させるマイクロサイズの高電圧エネルギー発生器を開発しました。
さらにイオン交換膜の間隔を最適化する中で、電気ウナギの電気発生細胞膜間の距離と同様の間隔(約80ナノメートル)を見出しました。また、人工的な単一セルで発生する電圧が、電気ウナギ電気発生細胞で生成される電圧(150㎷)と非常に類似しているという事が確認されています。
パク教授は「小さな体積でも高い電圧を発生させることができれば、人体埋め込み型の医療機器やマイクロ・ナノロボットの開発を実現することができる」とし、「さらに発展すると人の汗や血液、尿などを通じてエネルギーを得ることができると見込んでいる」と述べています。
今回の研究成果は「Nano Energy」2017年12月1日号に掲載されました。
(出所:韓国・聯合ニュース、2017年12月20日付け内容)
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