<韓国:医療>細胞死滅遺伝子の機能が明らかに
韓国生命工学研究院遺伝子カスタム研究団のウォン・ミソン博士の研究チームがガン治療標的遺伝子の細胞死滅抑制機能を究明した事を明らかにしました。
研究チームが明らかにした遺伝子は、「DDIAS」(DNA damage-induced apoptotic suppressor)です。
細胞が自ら死滅する現象である細胞死滅「アポトーシス(Apoptosis)」は正常細胞が異常になることを防ぎますが、特定の遺伝子が変異したガン細胞は細胞死に抵抗し絶えず増殖します。
細胞死滅活性化の原因としては、細胞外に存在する因子に起因する外因性細胞死滅(extrinsic apoptosis)と、細胞の中に要因がある内因性細胞死滅(intrinsic apoptosis)に分類できます。
研究チームは、外因性アポトーシスを抑制する機能として、DDIASが受容体の接続タンパク質(FADD)と結合して、細胞死滅誘導シグナル複合体の形成を疎外する事実を確認しました。さらに、DDIASに細胞死滅主要タンパク質「カスパーゼ8(procaspase 8)」の分解を促進する機能があることも確認しています。
研究チームは、次世代の抗ガン剤として注目される「TRAIL」(Tumor necrosis factor-related apoptosis-inducing ligand)とDDIAS阻害剤を同時に処方すると、肺ガンと肝臓ガン細胞を効果的に死滅させる事が可能である事実を確認しました。
ウォン博士は「DDIASが外因性アポトーシスに重要な役割をする根拠を明らかにした」とし、「学問的だけでなく、ガン治療におけるDDIASの価値を検証したと思う」と述べています。
今回の研究成果は「Oncogene」2017年12月14日号に掲載されました。
(出所:韓国・聯合ニュース、2017年12月21日付け内容)
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