<韓国:先端素材>蛍光体に「フォトニック結晶」導入し色変換効率を向上
ソウル大学のジョン・ホンス教授の研究チームが、照明・ディスプレイに使われる蛍光体にフォトニック結晶を導入し、色変換効率を3〜5倍改善しました。
フォトニック結晶は、屈折率が光の波長サイズ程で定期的に変化する構造をしており、光が構造内部で共振現象を示します。これを蛍光体に導入すると光吸収量が増加して、発光量の増加につながります。
研究チームは、「フォトニック結晶蛍光体」実装のために透明なガラス基板上に量子ドット溶液をコーティングし、フォトニック結晶状の赤、緑の量子ドット薄膜と、青色励起光の間で共振現象を誘導しました。これによって、フォトニック結晶構造を持たない蛍光体に比べ3~5倍の色変換効率を達成しました。
さらに研究チームは、蛍光体を青色発光ダイオード(LED)の上にフォトニック結晶を集積させ、3原色白色光を実現する事にも成功しました。これによって既存の蛍光体に比べ量子ドットの量を33%削減することができ、白色光の輝度が8%以上増加しました。
ジョン教授は「光学的構造特性に基づいた新たなアプローチで蛍光体の色変換効率を改善した」とし、「LED、ディスプレイ素子に直接適用して、発光素子の効率を向上させることができるだろう」と述べています。
(出所:韓国・聯合ニュース、2017年12月27日付け内容)
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