<韓国:IT>毛髪より細いOLEDの開発
KAIST(韓国科学技術院)電気電子工学部のチェ・ギョンチョル教授の研究チームがウェアラブルディスプレイに適用可能で、毛髪より細い繊維の上に高効率の有機発光ディスプレイ(OLED)の製造技術を開発しました。
既存の繊維型ウェアラブルディスプレイの研究は機器を実装することに焦点を合わせたものが主で、素子の性能や耐久性の面では一般的な平板のOLED素子に比べて性能が低く、実際のウェアラブルディスプレイに応用するには限界がありました。
これに対し、研究チームは繊維に適したOLED素子を設計し、3次元の繊維構造に適したディップコーティング工程を利用する事により、平板のOLED素子に匹敵する高効率、高寿命のOLEDを開発しました。
この技術によって、平板のOLED素子の溶液工程をそのまま繊維型素子に適用しても、性能の低下が全くなく、1万cd / m2水準の輝度と、11cd / A以上の効率が得られる事を確認しました。
さらに4.3%の機械的ひずみに対しても繊維型OLEDの性能が維持されることが確認されています。
研究チームが開発した技術は直径が300マイクロメートルから髪の毛よりも細い90マイクロメートルの繊維型OLEDを形成することができます。また、全ての工程が105℃以下の低温で行われるため、熱に弱い一般的な繊維にも適用可能となっています。
今回の研究成果は「Nano Letters」2017年12月6日オンライン版に掲載されました。
(出所:韓国・聯合ニュース、2018年1月3日付け内容)
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