<生物・生命科学>脳内部のマイクロLEDで行動制御に成功
韓国科学技術院(KAIST)新素材工学科のイ・コンジェ教授と、生命科学科のキム・デス教授の研究チームが柔軟な垂直型のマイクロ発光ダイオード(LED)を動物の脳に挿入して光で行動を制御することに成功しました。
研究チームは、垂直型LED用量産装置を独自に設計し、厚さ5㎛、長さ80㎛以下の2500余りの薄膜LEDを、異方性導電フィルムを用いて一度にプラスチック基板に転写しました。異方性導電フィルムは熱硬化性ポリマー材料に導電性を有する粒子が分散したものです。
研究チームが開発した垂直型マイクロLEDは従来の水平型マイクロLEDと比較して3倍以上の光変換効率を有する事が確認されています。
研究チームは、このマイクロLEDをマウスの脳に挿入して行動制御を行いました。研究では30ミリワット/平方メートル以上の強い光を出す柔軟なマイクロLEDが使用されました。このLEDは発熱が少ないため、脳組織への損傷も認められていません。
イ教授は「スマートウォッチ、携帯電話ディスプレイ、ウェアラブル照明などすぐに活用することができる」とし、「人間がまだ解明していない脳科学や光治療、生体植込み型バイオセンサーの分野でも貢献できるものと期待している」と述べています。
(出所:韓国・聯合ニュース、2018年1月29日付け内容)
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