<韓国:医療>生体プローブ高効率蛍光増幅技術の開発
亜洲(アジュ)大学のパク・スンボム教授とソウル大学のキム・ウンハ教授の研究チームが、様々な波長の光を発散する蛍光増幅生体直交型プローブの設計技術を開発しました。
生体直交型反応は生理的環境で起こる化学反応で、生体内の分子とは反応を起こさずに外部から投入されたパートナー同士が選択的に反応します。蛍光増幅生体直交型プローブは選択的結語対象のターゲット位置を蛍光シグナルとして映像化することができる分子物質で、主にテトラジン分子と蛍光分子が結合した形状となっています。
テトラジンがターゲット物質と高速化学反応を起こしながら化学構造が変化し、蛍光シグナルが増幅されます。しかし、蛍光分子のエネルギーがテトラジンに渡され蛍光が消滅する問題がありました。
研究チームは、蛍光体-テトラジン分子単一化という新たなアプローチを試みました。これによって、蛍光波長領域に関係なく従来方式に比べ1000倍程度の高い効率で蛍光信号を増幅する事が可能となりました。
研究チームは、既存の生体直交型プローブと新たなプローブを体系的に比較するために蛍光物質「Seoul-Fluor」を用いました。Seoul-Fluor は2008年にソウル大学のパク・スンボム教授の研究チームにより初めて報告された蛍光分子システムで、蛍光波長の調整と予測が可能なユニークな低分子有機蛍光物質です。
パク教授は「発現量が少なく観察が難しかった生体内標的を選択的に追跡することができる」とし、「生命現象の探求のための有用な蛍光画像物質として活用されるだろう」と述べています。
今回の研究成果は「Journal of the American Chemical Society」2018年1月24日号に掲載されました。
(出所:韓国・聯合ニュース、2018年2月4日付け内容)
www.takao.asia