<韓国:医療>大腸ガンの増殖を抑制する生体物質が明らかに
韓国原子力医学院のクォン・フイジュン博士の研究チームが、ガン細胞の増殖を抑制するマイクロRNA(microRNA)を発見した事を明らかにしました。
マイクロRNAは、動物や植物の細胞の中に含まれている小さなRNA断片ですが、ガンの生長遺伝子の機能を阻害するなど、他の遺伝子の機能を調節することができ、最近、抗ガン治療薬の候補物質として注目されています。
研究チームは、ガンの増殖を抑制するマイクロRNAを探索する研究の一環として、523種のマイクロRNAの活性を比較しました。その結果、マイクロRNA-4779の場合、代表的な抗ガンマイクロRNA(マイクロRNA-34a)に比べ、ガン増殖抑制効果が1.5倍高いことを確認しました。
また、大腸ガンを患うマウスにマイクロRNA-4779を注射した結果、ガンの増殖抑制効果が認められました。
研究チームは、これら物質が大腸ガンの細胞生長に関与する遺伝子(PAK2、CCND3)の機能を抑制し、このような効果を出す事も確認しています。
クォン博士は「マイクロRNA-4779を、ガン抑制遺伝子治療剤として開発する一方で、同物質の生体内伝達効率の向上方法を開発するなど、実用化に拍車をかける予定」と述べています。
今回の研究成果は「Cell Death&Disease」2018年1月23日号に掲載されました。
(出所:韓国・聯合ニュース、2018年2月14日付け内容)
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