<韓国:IT>電源不要の精密人工皮膚センサーの開発
高麗(コリョ)大学のハン・チャンス教授の研究チームが、人体の感覚器官を模し、別途の電源を用いなくても動作する人工皮膚センサーを開発しました。
人工皮膚センサー(Artificial skin sensor)は外部の物理的な接触によって伝わる圧力・振動・触覚などを測定するセンサーです。
最近、圧力・触覚センサーは、医療・自動車・航空宇宙・家電・環境など様々な分野に活用されており、高感度なセンサーへの関心が高まっていますが、現在までに開発されたセンサーは低感度・高駆動電力などの問題があり改善が望まれていました。
研究チームが開発した皮膚のセンサーは、外部からの刺激によってイオンが移動し信号が伝達される原理を利用することで、別途のエネルギー源なしで駆動することができます。刺激による高速適応・低速適応の2つの信号を同時に測定することにより血圧・心電図・物体表面の特徴・点字の区別など、精密な検出が可能になっています。
高速適応(Fast adapting)は刺激が開始された時点と終了時点でのみ反応信号が発生する特性を、低速適応(Slow adapting)は刺激が開始して終わる時点まで連続的に信号が発生する特性を持っています。
ハン教授は「この研究は、従来のシリコンベースの方法とは異なる新たなパラダイムのセンサー」「生体信号の測定、ロボット用皮膚の性能開発と改善に寄与するだろう」とし、「IoTと連携して無電源、高感度のセンシング監視システムを構築し、様々な産業分野に適用されるものと期待される」と述べています。
今回の研究成果は「Advanced Materials」2018年2月9日号に掲載されました。
(出所:韓国・ZD Korea、2018年2月26日付け内容)
(参考:wikipedia、welbo辞書)
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