<韓国:IT事情>韓国研究チーム、フルカラーが出せる微細素子を開発
KAIST生命化学工学科のキム・シンヒョン教授とナノ科学技術大学院の故シン・ジュンフン教授、忠南(チュンナム)大学新素材工学科のチョン・ジュンユル教授の共同研究チームが、フォトニクス結晶の特性を利用したフルカラー表現可能な微細素子の製造技術を開発しました。
一般的に、フォトニック結晶は一色のみ発現可能ですので、反射型ディスプレイに適用するのは不可能でした。
研究チームは、フォトニック結晶が持つ限界を解決するために、雪が丸い球状構造物に積もる時、場所によって、雪の厚さが変わることに注目し、一つのフォトニック結晶で、可視光全領域の反射色を実現することに成功しました。
球の表面に物質を蒸着すると、頂上部分が最も厚くなり、側面に行くほど薄くなります。研究チームは、2つの異なる屈折率を有する物質、チタニア(titania)とシリカ(silica)を交互に球状微粒子に蒸着しました。このように形成された積層構造は、頂上部分で屈折率の変化周期が最も大きく、側面に行くほど小さくなります。
これによって、微細粒子は、頂上部分で長波長の赤い光を反射し、側面部では、短波長の青い光を反射します。また、赤と青の間の他のすべての色も球体の位置に応じて反射することが可能となっています。
このようにして製作された微細素子が特定の色を発現するための制御方法として、研究チームは磁性を利用しています。微細素子表面に磁性を帯びた鉄を蒸着し、磁界によって微細素子の配向方向を自由に制御することを可能にしています。
(出所:韓国・アジア経済、2017年2月15日付け内容)
www.takao.asia