<韓国:生命科学>脳の場所細胞に感覚認知機能の存在が明らかに
動物の脳に存在し、場所や道順を認知する「場所細胞」(place cell)は、空間情報のみを処理すると考えられていましたが、この中に、感覚を処理する種類もあることが確認されました。
韓国科学技術研究院(KIST)脳科学研究所のSebastien Roye博士と高麗(コリョ)大学心理学科のチェ・ジュンシク教授のチームが共同で、2種類の場所細胞の存在を明らかにしました。
研究チームは、ラットの脳に微細電極を設置し、場所細胞数十~数百個の活性を同時に測定可能にした状態で、デコボコした面となめらかな面が交互に現れるトレッドミル(ランニングマシン)上にマウスを乗せ、脳の活性状態を観察した結果、場所細胞の反応は2つのタイプに分かれました。
一種類は、マウスがいるトレッドミルの場所に応じて活性が異なり、他の一種類は、場所に関係なく、感覚に応じて異なった活性を示しました。
今まで、場所細胞は全て空間情報を処理し保存すると考えられていましたが、今回の実験では、これを覆す結果を示しました。
研究チームは、感覚を担当する場所細胞は海馬の上層に、空間情報に関連する細胞は海馬の下層に分かれて配列されていることも併せて確認しました。
(出所:韓国・聯合ニュース、2017年2月20日付け内容)
www.takao.asia