<韓国:薬品業界事情>抗生物質耐性菌を抑制する新種の微生物発見
韓国の南東部から釜山(プサン)にかけて流れる河川・洛東江(ナクトンガン)で、抗生物質耐性菌の成長を阻害する新種の微生物が発見されました。
環境部国立洛東江生物資源館は16年に行った事業「淡水生物培養・保存研究及び分割システムの構築」を通じて、洛東江で新型の微生物「パウシバクター(Paucibacter)CR182菌株」を発見した事を明らかにしました。
国立洛東江生物資源館の研究チームは、洛東江で採取した試料から抗生物質耐性菌に抗菌効果を持つ微生物4種を分離しました。
このうち「メチシリン耐性黄色ブドウ球菌」の生長を抑制する新種の微生物「パウシバクター属CR182菌株」は、昨年12月に関連特許の出願が行われています。
残りの3種も、メチシリン耐性黄色ブドウ球菌だけでなく大腸菌、サルモネラ菌などの病原性の有害微生物の生長を抑制することが確認されました。
メチシリンはペニシリンが効かない感染菌に使用する合成ペニシリンです。
メチシリン耐性黄色ブドウ球菌は、メチシリンだけでなく、アミノグリコシド系、β‐ラクタム系、マクロライド系などの抗生物質にも耐性を持つ代表的な抗生物質耐性菌で、創傷感染・肺炎・敗血症などの主要な原因菌です。
(出所:韓国・京郷新聞、2017年2月22日付け内容)
www.takao.asia