<韓国:先端素材>ナノ触媒を用いた電極で燃料電池の性能が2倍に
現在、可逆性固体酸化物型燃料電池の性能を高めるため、数ナノメートル(10億分の1メートル)の大きさの様々な触媒を組み合わせた研究が進められています。
また、この電池は、700℃以上の高温で動作するため、高温にも耐えうる特性も必要とされています。
韓国科学技術研究院(KIST)高温エネルギー材料研究センターのユン・ギョンジュン博士のチームは、電極に特定形態のナノサイズの触媒を付けると、高温でも反応の安定性が維持できる点に注目し、触媒の形状・大きさ・分布などを調節して、触媒と電極を最適化するプロセスを開発しました。
触媒原料が含まれる溶液に電極を入れ、触媒原料を電極に選択的に付着させる工程を経た後、電極が完全に乾いたら、700℃以上の熱を加えることによって触媒が付着した電極が完成します。
ナノサイズの触媒が付いた電極を用いた燃料電池は、従来の電極を使った電池に比べて、電力生産能力が約1.5倍、水素生産量が約2倍以上に向上することが確認されました。また、ナノ触媒が変形し、特性が劣化することもありませんでした。
今回の研究成果は「Nano Energy」4月18日号に掲載されました。
(出所:韓国・聯合ニュース、2017年4月27日付け内容)
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