<韓国:医療>韓国医療用ナノロボットの現状
全南(チョンナム)大学機械工学部のパク・ジョンオ教授の研究チームは、細菌を用いた医療用ナノロボット「バクテリオボット」を開発しました。
研究チームが開発したバクテリオボットは、薬物を入れることが可能な3マイクロメートル(100万分の1メートル)サイズのカプセル型構造体と結合した細菌です。
研究チームは、マウスで腸チフスに似た症状を引き起こす細菌(S. typhimurium)の遺伝子を操作して、体内の毒性を100万分の1以下に下げ、癌細胞が分泌する特定の物質を標的にして移動するようにしました。
遺伝子操作された細菌は、それ自体で、がん細胞を攻撃する性質を持っていますが、カプセル型構造体に抗がん剤を入れると、プロペラのように動くべん毛を利用して、体内を平均秒速5マイクロメートルで癌細胞に直接移動し、抗がん治療効果を極大化することができます。
研究チームは、実際に、大腸癌、乳癌などを患うよう操作したマウスを用いた実験で、バクテリオボットが癌細胞を正確に探索することを確認しました。
この研究成果は、「Scientific Reports」2013年12月号に掲載されました。
また、釜慶(プギョン)大学空間情報システム工学科のイ・サンユン教授の研究チームが開発したマイクロロボットは、血流中を自在に動き回ることが可能となっています。
直径1ミリメートル以下のロボットが、血管の中を通り、病変を観察したり、将来問題となる血栓を除去することができます。
今までに開発されたロボットは、血流に沿ってのみ移動が可能でしたが、研究グループが作ったマイクロロボットは、血流に逆らって移動すことも可能となっています。
(出所:韓国・電子新聞、2017年5月14日付け内容)
www.takao.asia