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水田尊久

Author:水田尊久
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2000年渡韓、2012年末までサムスンに勤務、約四半世紀のエンジニア生活の後、2013年に韓国で法人を設立し独立。技術コンサルティングを中心に、韓国進出支援、市場調査など、韓国を中心に活動しています。

<韓国:医療>がんの転移・再発を抑制する機構が明らかに

韓国の研究チームが、がんの転移・再発を抑制する仕組みを明らかにしました。


韓国原子力医学院のオム・ホンドク博士の研究チームは、p53タンパク質とp21タンパク質の結合体が、がんの転移と再発を防ぐ機能を有することを発見しました。

p53タンパク質は、ガンの発生を抑制することが知られていましたが、今回新たに転移と再発の防止機能も有することが分かりました。

研究チームは、p53タンパク質が単独で転移と再発を抑制するのではなく、細胞の成長を調節するp21タンパク質と「ペア」を成すことによって、この機能を発揮する事を明らかにしました。

研究チームは、肺がんと大腸がんを患うマウスを用いた実験で、癌細胞中のp53・p21タンパク質結合体が、がんの転移・再発の促進因子(Bcl-w、Bcl-XL、Bcl-2など)の活動を抑制することを確認しました。

これはp53タンパク質とp21タンパク質が「ペア」を成さなければ、がんの転移と再発が促進されることを示唆します。

研究チームは、肺癌・大腸癌・神経芽細胞腫の患者のがん細胞の中に、p53・p21タンパク質の結合体が存在しない場合、転移と再発がよく発生するなど、予後が良くないことを確認しました。

オム博士は「p53・p21結合体を十分に保有している患者と、そうでない患者との間で、がんの転移・再発の予測確率が異なる」とし、「後者の場合、p53・p21結合体の欠点を克服する抗癌治療戦略が推奨される」と述べています。

今回の研究成果は、「Cancer Research」オンライン版に2017年5月3日掲載されました。
(出所:韓国・聯合ニュース、2017年5月1日付け内容)
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