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水田尊久

Author:水田尊久
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2000年渡韓、2012年末までサムスンに勤務、約四半世紀のエンジニア生活の後、2013年に韓国で法人を設立し独立。技術コンサルティングを中心に、韓国進出支援、市場調査など、韓国を中心に活動しています。

<韓国:先端素材>分子滑車構造を用いた二次電池性能の向上

韓国の研究チームが、「分子滑車」と呼ばれる特殊な構造を持つ物質を利用して、二次電池(充放電を繰り返して使用できる電池)の性能と寿命を画期的に向上させる技術を開発しました。


現在商用化されているリチウムイオン二次電池の負極には黒鉛が使用されていますが、最近では黒鉛の代わりにシリコン素材を陰極に使用する案が世界中で研究されています。

これによって、バッテリー容量を5倍に増やす可能性が予見されています。

しかし、シリコン素材の陰極は充放電の過程で300~400%に及ぶ体積変化が繰り返され、充放電サイクルに数十回しか耐えられず、簡単に壊れてしまうという欠点があり、市販のリチウムイオン二次電池に比べ、耐久性が格段に落ちてしまいます。

KAIST(韓国科学技術院)エネルギー・環境・水・持続可能性(EEWS)大学院のチェ・ジャンウク教授の研究チームは、この欠点を解決するために、昨年のノーベル化学賞を共同で受賞したジジャン=ピエール・ソヴァージュ氏(仏ストラスブール大学名誉教授)、フレーザー・ストダート氏(米国ノースウェスタン大学教授)、ベルナルド・フェリンガ氏(オランダ・フローニンゲン大学教授)などが研究した「分子滑車構造」を用いました。

分子滑車は、高分子鎖に環が入った分子構造で、環の動きが自由になっています。

研究チームは、これを利用し、弾性に優れた分子滑車構造を作り、この弾性を利用して、シリコン微粒子を安定的に留めておくようにしました。

この方法で、電極に含まれているシリコン微細粒子が膨張と収縮を500回以上繰り返しても、シリコンが剥離したり、電極が壊れたりしなくなりました。

また、膨張と収縮を500回以上繰り返しても、電極の容量が商用レベルを維持することも確認されています。

今回の研究成果は「Science」2017年7月21日号に掲載されました。
(出所:韓国・聯合ニュース、2017年7月21日付け内容)
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